日本脳卒中の外科学会では、平成28年度より技術認定制度を発足させました。
この制度は、脳卒中の外科に関する基本的技術を担保することにより、脳卒中の外科に携わる医師の育成を促進し、脳卒中の外科医療の進歩発展とその診療水準の向上をはかり、国民の福祉に貢献することを目的としています。技術認定医と、技術認定医に対して教育指導を行う技術指導医を認定します。
<技術認定制度関連用語の英語表記について>
技術認定制度に関する用語の英語表記について、学会・論文発表があると予測される際の用語の混乱を防ぐため、以下のように技術認定制度関連用語の英語表記を定める。
技術認定制度:Surgical Skill Certification System for Cerebrovascular Surgery
技術指導医:Instructor
技術認定医:Skill-certified Surgeon
※詳細は技術認定制度細則および申請要綱をご覧ください。
技術指導医 |
技術認定医 |
|
年齢 |
申請時(申請締め切り日)満70歳未満 |
申請時(申請締め切り日)満70歳未満 |
会員歴 |
5年以上(年会費完納) |
3年以上(年会費完納) |
専門医資格 |
技術認定医 |
脳神経外科学会専門医 |
審査書類他 |
①申請書 |
①申請書 |
講習会 |
過去5年以内に技術認定医・指導医CEP講習会受講1回 |
過去2年以内に技術認定医教育セミナー受講1回 |
手術経験 |
脳血管障害に対する200例以上の顕微鏡手術経験(指導を含む)。(※外視鏡手術症例もカウント可) |
指導医の勤務する施設で(指導医および暫定指導医の元で過去に経験した手術をカウント可)、執刀医として脳血管障害に対する30例以上の顕微鏡手術経験。(※外視鏡手術症例もカウント可) うち以下の手術を含む |
学術業績 |
・過去10年間に年次学術集会(脳卒中学会・SAH/スパズム・シンポジウムとの合同学術総会)における脳卒中の外科に関連する学会発表3演題以上(共同演者も可) |
過去5年間に年次学術集会(脳卒中学会・SAH/スパズム・シンポジウムとの合同学術総会)における脳卒中の外科に関連する学会発表(筆頭演者) 1演題以上 |
更新期間 |
5年 |
5年 |
更新条件 |
申請時(申請締め切り日)満70歳未満 |
申請時(申請締め切り日)満70歳未満 |
次回「技術認定医・指導医CEP講習会」は、STROKE2025オンデマンド配信による開催を予定しております。詳細が決まりましたら、ホームページに掲載いたします。
下表のとおり、各地区において日本脳卒中の外科学会技術認定医教育セミナー(ハンズオンセミナー)を開催いたします。
・セミナーの有効期間は2年間ですので、2年以内に審査申請する方が対象になります。
・1回につき定員は20名です(定員になり次第締切)。
・参加料は3万円です。事前振込制となりますが、申込締め切り後に運営担当地区より詳細をご連絡いたします。
※「全国」を対象とした回以外は、原則所属地区のセミナーを受講してください。
北海道地区:北海道
東北地区:青森県 岩手県 秋田県 山形県 宮城県 福島県 新潟県
関東地区:群馬県 栃木県 茨城県 埼玉県 千葉県 東京都 神奈川県 山梨県
中部地区:静岡県 愛知県 岐阜県 三重県 長野県 富山県 石川県 福井県
近畿地区:滋賀県 京都府 大阪府 奈良県 和歌山県 兵庫県
中国・四国地区:鳥取県 島根県 岡山県 広島県 山口県 香川県 徳島県 愛媛県 高知県
九州地区:福岡県 佐賀県 長崎県 熊本県 大分県 宮崎県 鹿児島県 沖縄県
地区 | 回数 | 日時 | 場所 | 問い合わせ窓口 |
全国 | 第14回 (終了) |
2024年3月6日(水) | パシフィコ横浜ノース (横浜市) |
日本脳卒中の外科学会事務局 |
全国 | 第15回 (終了) |
2024年5月9日(木) | ポートメッセなごや (名古屋市) |
日本脳卒中の外科学会事務局 |
全国 | 第16回 (終了) |
2024年10月15日(火) | パシフィコ横浜ノース (横浜市) |
日本脳卒中の外科学会事務局 |
全国 | 第17回 (調整中) |
2025年3月5日(水) | 大阪国際会議場 (大阪市) |
日本脳卒中の外科学会事務局 |
Q | A | |
---|---|---|
手術経験 | 脊髄血管障害(脊髄海綿状血腫・脊髄動静脈瘻)を含めてもよいでしょうか。 | 含めてよいです。 |
分類2:CEA+バイパスで20例の中に、EDASのような間接的血行再建術もカウントされますか。 | 間接バイパスのみである手術はカウントされません。 | |
椎骨動脈解離を主とする解離性病変のトラッピングは、「その他」として登録するのですか、それとも「クリッピング」の分類で登録できますか。 | 「その他」に分類してください。 | |
「血管奇形根治術」には海綿状血管腫の根治術も含まれますか。 | 含まれます。 | |
「血管奇形根治術」に関して、アミロイドアンギオパチー(皮質下出血)の摘出術は含まれますか。 | 含まれません。 | |
「頭蓋内の硬膜動静脈瘻」は「血管奇形根治術」に含まれますか。 | 含まれます。 | |
分類1にはネッククリッピングのみが対象となりますか。 それとも動脈瘤根治術といったものが対象ですか(ラッピングやトラッピングは含まれるのか)。 | 分類1はネッククリッピングのみ対象です。ラッピングやトラッピングは分類4(その他)となります。 | |
海綿状血管腫からの脳内出血に対して、血腫除去と海綿状血管腫摘出術を行った場合は、4(その他)に分類してよいですか。 | 分類3または分類4にカウント可能です。 | |
神経血管減圧術(MVD)は対象外ですか。 | 対象外です。 | |
脊髄動静脈瘻の離断は分類3に分類してよいでしょうか。 | 分類3でよいです。 | |
病名は「明確に記載」とありますが、どこまで詳細に必要でしょうか。例えば「脳動静脈奇形」ではダメでしょうか。右左まで記載するのでしょうか。 | 例に倣って問題ないと思われる範囲で記載してください。できれば左右、場所、部位まで記載ください。 | |
手術目録の病名・手術名は日本語以外で記載してもよいでしょうか。 | 英語表記も可能です。 | |
技術指導医が「指導」という形で登録した症例を後日執刀医が技術認定医申請で登録することは可能ですか。 | 可能です。 | |
「関与」のところで、指導が「スクラブイン」と「その他」に分かれています。「スクラブイン」は手洗いして術者の横で指導した場合と考えるのでしょうか。 | 手を洗って入ったものと考えます。 | |
手術ビデオ | 手術ビデオは、技術認定医申請の時とは別のものを提出することになりますか。 | 2019年までの技術認定医申請でバイパスまたはCEAの審査を受けている方は、それとは別の症例をご提出ください。 |
手術実施証明書 |
自分自身が施設長・部長の場合、自ら署名すればよいのでしょうか。 | ご自身の署名でよいです。 |
前所属の施設で脳神経外科がなくなってしまいました。当時の手術症例の証明はどのようにするのでしょうか。 | 現在の病院長の署名をもらってください。 | |
前所属の施設の脳外科部長が変わったのですが、証明は現在の部長の署名でよいでしょうか。 | 現在の部長の署名でよいです。 | |
現在と異なる施設で治療した例が含まれる場合、どのようにすればよいでしょうか。 | 施設ごとに証明書を発行してもらってください。 | |
学術業績 (学会発表・論文) |
論文発表は時期による縛りはないのでしょうか。 | 特に縛りはありません。 |
”脳卒中に関する3編以上の原著論文”が要件として掲げられていますが、その後の注釈では、症例報告、テクニカルノートも含むと記載されています。どちらが正しいのでしょうか。 | いわゆる通常の原著論文、症例報告、テクニカルノート等、ご自身のデータを用いて記載された論文とご理解ください。総説やレターなどは不可です。 | |
”掲載予定論文は認めない”とありますが、ウェブ上で早期公開されており掲載月も決まっているものはカウント可能ですか。 | 著者名が記載されていて、出版社等の証明書が付いている場合はin pressでも認めます。 | |
手術目録 | 様式2-4は、登録症例が複数施設にわたる場合、ランダムに記載し、手術施行施設の証明書を該当施設分提出すればよいのでしょうか。もしくは施設ごとに分けて記載する必要があるのでしょうか。 | ランダムに記載いただいてかまいません。 ただし、手術記録を提出する症例は1番~10番に記載し、そのうち1番はバイパスのビデオ症例、2番はCEAのビデオ症例としてください。 |
受講証明書 | 技術認定医申請の際に、CEP講習会受講証明書原本を提出していますが、指導医申請の際にはどうしたらよいのでしょうか? | 技術認定医申請でご提出済の受講証明書が有効期限内であれば指導医申請時には提出不要です。 |
Q | A | |
---|---|---|
手術経験 | 技術指導医の下での症例であれば、その指導医が技術指導医を取得する以前の症例でもよいのでしょうか。 | 技術指導医取得以前の症例もカウントできます。2019年6月の技術認定制度細則の改定により、手術施行期間の縛りはなくなりました。 |
非常勤の技術指導医の下で行った症例もカウントできるようになったのでしょうか。 | 2019年6月の技術認定制度細則の改定により、申請可能となりました。手術施行施設の証明書のほかに指導内容証明書もご提出ください。 | |
顕微鏡下で手術を行った脳内出血症例は経験症例に含まれますか。 | 含まれます。 | |
最近施設に外視鏡が導入されました。外視鏡使用症例も申請に加えてよいでしょうか。 | 2022年申請から、外視鏡手術もカウント可能になりました。 | |
手術ビデオ・基本画像 | 手術ビデオは「手術前後の基本画像(キーフィルム)を含み・・・」とありますが、編集ビデオ内に基本画像も取り込むのでしょうか?それとも、基本画像はビデオとは別に提出するのでしょうか? | どちらの形でもかまいません。 |
受講歴 | COVID-19の影響により「技術認定医教育セミナー」がなかなか受講ができません。受講が完了しないと申請できないのでしょうか? また、今後の開催予定を教えてください。 |
COVID-19以降待機者が多いことを勘案し、既に受講希望申込み済の場合は特例として、申請時点で「技術認定医教育セミナー」が未受講であっても、後日の受講を条件に申請が可能です。 受講申し込みにつきましては、事務局へメールでご連絡下さい。開催が決まりましたら、ホームページへ掲載いたしますが、当面は受講待機中の方から順次ご案内を差し上げる予定です。 (なお「CEP講習会」につきましては年次集会時にオンデマンド配信を行っておりますので、特例措置はございません) |
更新 | 技術認定医を取得後に技術指導医を取得しましたが、認定医の満了時に更新手続きが必要でしょうか? | 技術指導医を取得された方は、技術認定医の更新は必要ありません。指導医の更新時期にお手続きください。 |
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