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株式会社SUBARU 小野 敏先生「技術開発最前線で働く女性エンジニアの生き方-地球上1/82億の考え方をのぞいてみませんか?」を開催しました

2024/12/09(月)

1120日(水)18:00-19:00、今年度第7回目の未来型医療創造卓越大学院プログラムFM DTS 融合セミナー(共催:臨床研究推進センターバイオデザイン部門・医工連携イノベーション推進事業)株式会社SUBARU 技術本部 技術開発部 小野 敏(おの みん)先生の講演会をオンラインにて開催致しました。

 

今回の講演では、女性エンジニアとして最前線でご活躍し続ける小野先生の“生き方”について、小野先生ご自身の多彩な経験を交えながらお話しいただきました。これまでのキャリアを通して培われた価値観や、小野先生が学生さんへ伝えたい思いについてもお話しいただきました。

 

小野先生は、中国の大学で就職活動の際に、男性が募集条件の一つであった日本企業の採用者に対して、「自分にもチャンスをください」と直談判したことをきっかけに、紅一点のエンジニアとして、日系の自動車産業界のキャリアがスタートしました。2003年からは、SUBARUに転職され、エンジン部品のCAE解析や業務効率化など、女性エンジニアとして、最前線でご活躍されています。

 

小野先生ご自身のエピソードを交えて、技術開発の最前線で活躍する技術者としての経験についてご紹介いただきました。異国の地でも、図面やプログラムを通して、言葉以外にも通じることがあると嬉しさを感じられたご経験や、エンジニアとして前例のないことをやり遂げた際の達成感、仕事への誇りや多くの人に感謝し、感謝されたご経験を話されました。

 

 また小野先生ご自身の時間や環境に対する価値観についてもお話しいただきました。時間に対する考え方として、「いま何ができるか」を常に意識しながら、1日の時間を「自己投資(Input)」「維持(maintain)」「奉仕(Output)」の3つに分類して使い分けていることを紹介されました。環境に対しては、「自身の周辺環境で利用可能なあらゆる手段を駆使することで、自分の環境を整える」ことを意識されています。仕事と家庭・育児において、会社や自治体の制度をフル活用し、近年は在宅勤務と出社勤務のハイブリッド勤務形態も活用して、自分の仕事環境と生活環境を最適化されてきたとのことです。

 

来日以降、様々な親切を受けて周囲の方々への深い感謝や身近な人の優しさに触れた経験から、「自分もできることから始めてみよう」と考えられ、学校や国際交流協会での社会ボランティア活動にも注力されています。社会活動を通じて、学びや自省の機会があり、自己成長につながっているとのことです。

 

最後に、小野先生が学生さんへ伝えたい思いとして、2つのことをお話しいただきました。一つ目の思いは仕事に対して「やると決めたことを全力で」を第一に、「やりたいことを決め、全力でやり遂げる、効率化を行う。失敗に直面しても再挑戦の時期に備えてしっかりと原因をまとめる」というサイクルが重要であると。二つ目の思いは、「情報溢れる世界で温かい人間になること」の必要性をお伝えいただきました。情報で溢れる世界だからこそ、主体性を持つことと、周囲の人との支え合いで生まれる心身の余裕の重要さをお話しいただきました。

 

また、今後の展望として、若い頃よりも経験も心の余裕もある今だからこそ、現状に満足せずに、国際関係の仕事に挑戦したいという熱い思いをお話しいただき、講演を締め括られました。

 

講演全体を通して、小野先生が常に周囲の方々への感謝の気持ちを大切にされていること、そして絶え間ない向上心を持ち続けていることが非常に印象的でした。これらの姿勢こそが、小野先生が長年にわたり、技術者として、最前線で活躍し続けてこられた大きな理由なのだと感じました。

 

本講演会は、卓越大学院プログラムに参加する学生の他、企業の方を含む幅広い領域から学内外299名の方々にご参加いただきました。

 

小野先生、ご講演いただきありがとうございました。

 

文責:教育学研究科 博士課程前期 1 年 三浦直己

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